【2018年8月 福鼎白茶と安吉白茶との違い】
ウエブ・ウォッチャーの方から、福鼎白茶と安吉白茶とでは味が全く異なるようだが、同じ白茶ではないのか、3年経って熟成したはずなのに安吉の白茶は風味が逆に悪くなっている、との問い合わせを頂戴しました。
これについて、回答させていただきますと、安吉白茶は名称こそ白茶ではありますが、茶の種類としては、日本の緑茶や龍井茶と同様、緑茶に属する茶種であるところから、時間の経過と共に風味も劣化していくものです。従って、美味しくいただくためには新鮮なうちにお飲みいただく必要があります。
これに対して福鼎の白茶は時間の経過と共に発酵が進み、味に深みが増していくものです。
こうしたことから同じ白茶という名称ではありますが、全く別ものとお考え頂ければと思います。
【2016年7月 S様からのメッセージ】
初めまして。
上海の友人から、福建省の”老寿眉”という、白茶の円盤をいただきました。
7年以上たっているそうで、友人からは「絶対に飲むな!ひたすら保管しろ」と言われました。友人によると、50万元になるかもしれないということでした。熟成した白茶の価値はどの程度でしょか?機会があれば、見ていただきたいとも考えています。
←(S様へ)メッセージを頂戴し有難うございます。メールにてご返事を差し上げたのですが、エラーとなってしまいました。そこでここに掲載することでご返事とさせていただきます。
【以下がご返事です】
お世話になります。ご返事が遅れ、大変申し訳ありません。
さて早速にご質問の件ですが、7年以上も経ったビンテージ茶なのでそれなりに価値はあるかとは思いますが、「50万元になるかも知れない」というのは、一寸極端ではないかと思います。
50万元となると、現在のレートで約850万円ほどにもなります。
勿論、当ウエブでも紹介しているとおり、老白茶が非常に高値で取引されるケースもありますが、
通常は50万元というようなことはなかなかありません。
もし容易にかなりの高値がつくということになれば、中国のお茶屋さんや卸は皆、大金持ちとなっています。
今回、S様の老白茶は、まず、老寿眉ということですので、茶葉そのものが最高級とされている 白毫銀針 ではありませんので、ランクとしてはやはり落ちることとなります。
また一般に中国の方は人にプレゼントする際に、日本人のように「つまらぬものですが~」というような表現はせず、逆に、「あなたのために特上のものを準備しました」というように、どれだけ良いものを送ったかということで、自分の気持ちを表そうとします。そうした点を差っ引いて考える必要があると思います。
取り急ぎ以上の通りお答えさせていただきます。
引き続きよろしくお願い申し上げます。